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文太部長一家のロハスな毎日

フレブル文太と6にゃんず(幸多、あゆみ、ちび、健、さゆり、漱石)の楽しい毎日

About us

*長男:フレンチブルドッグ 文太部長*
2020年4月29日 お空に転勤

*次男:茶トラ猫 幸多(こーた)*

*長女:白グレー猫 あゆみ*
2017年5月18日 お空に転勤

*三男:サバ白 ちび(Tibby)*

*四男:サバ白ブチ けん坊(健)*

*次女:ハチワレ おちゃゆ(さゆり)*

*五男:白黒ちょびヒゲ 漱石*

仲良しアゲイン

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昨日の続きです。

歯科手術から帰宅した日、部屋に入ってふたりになるとおちゃゆがようやくケージから出てきたのですが、けん坊がおちゃゆのことを認識していなくて逃げ回っていました。

結局その日はけん坊はいつも通りこたつの中で寝て、おちゃゆはしばらく部屋をうろうろした後、ケージに入りました。

と思ったら、また出てきて部屋の中をうろうろ。そしてケージへ。

・・・というのをエンドレスで繰り返すおちゃゆ。(ケージに入った段階でもう寝たと思ったのでリアルタイムでは見ていなかったけど、後からペットカメラを確認して知りました。)

そりゃもう、「お百度参りか!」というぐらい部屋の端から端までエンドレスで歩き回っていて、おそらく極度のストレスで常同障害(同じ行動を病的に続けること。尻尾を追いかける、体の一部をずっとなめ続ける、とか動物園の動物が同じ場所を行ったり来たりしているのも常同障害の症状)が出ているんだろうなぁという感じ。

それを夜中2時過ぎまで繰り返してようやく寝たようで、翌日は鎮痛剤が切れて痛くなってきたのか?ほぼケージに引きこもっていました。


おちゃゆにしてあげられることは、しばらく構わずひとりにして放っておくこと。冷たく聞こえるかもしれませんが、落ち着く時間をあげることが何より大事なのです。

あと、少しでも安心できるようフェリウェイ(猫が落ち着くフェロモン)を部屋中にスプレーしておきました。



そして、男チームは。

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「いつもと同じ」を繰り返すこと。


脳の前頭葉が人間に比べて10分の1しかない猫は、変化が苦手な生き物です。
だから『いつもと同じ』が何より安心するのです。


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いつもの帰宅時の甘えん坊。



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かーちゃん一族でない幸多は他の子に比べてストレスの器が大き目ですが



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それでも翌日はおかあはんにべったりだったので、たっぷり甘えん坊サービス。



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「いつもと同じ」遊びタイム。



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楽しい時間を一緒に過ごす『プレイセラピー』は万能!!



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色んな問題を解決するのに欠かせません。



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いつもより多めに甘えています。



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やだ、もぅ。あれだけ嫌がっていたお膝デビューじゃないー (*´~`*)



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寝ちゃった~



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ま、お膝に来てくれたのはこの日(病院に行った翌日)だけでしたけれども。



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夜も遊ぶよ~!



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と、「いつもと同じ」をこなしたのですが、それでもまだおちゃゆのことは知らんぷりのけん坊。
(ケンカはしないけど、ただただ近づかないようにしている感じ。)

つくづく猫は『姿かたち』じゃなくて『ニオイ』で相手を認識してるんやなぁ、
ということを思い知らされました。


そして、術後二日目。


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前日ほぼ寝ていたおちゃゆが痛みが治まってきたのか
家の中を確認するようにあちこち動き回るようになりました。



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けん坊のところに行くけど、当の本猫は全力で知らんぷり。



そして、三日目。

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だいぶおちゃゆのニオイが戻ってきたのか、後ろからお尻のニオイを嗅いで
「あれ?こいつは・・・?」みたいな感じになってきました。



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そこですかさず一緒におやつをあげてミラーリング効果を狙います。



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いつもこうしていたのを思い出したかい?



そして、四日目には

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いつも通りの仲良し兄妹に戻りましたとさ。


めでたし、めでたし♪





病院から帰って突然ケンカをするようになったというような場合、同居猫を嫌いになったわけではなく、病院から帰って怖いニオイのしているのは別猫だと勘違いしているから起こるということをまずは知っておくことが何よりも大事です。

そして、病院から帰宅したときは双方様子を確認すること。
少しでもケンカになりそうな気配があれば、最低一日は隔離すること。
無理やり仲良くさせようとしないこと。


超絶ビビりのけん坊の場合は、相手がたとえ本当に知らない猫であってもケンカをしかけるということはおそらく絶対にない(ただただ逃げ回る)のですが、縄張り意識の強い幸多だったら本気で攻撃をしかけてもおかしくないシチュエーションだったと思います。

転嫁攻撃と同じく、この状態になってケンカをさせてしまうと最悪後々一緒に住めないぐらいの状態になってしまいかねないので、最初が肝心!


「ペットは家族です!」
ということには全く同意ですが、猫は猫。犬は犬。

人間とは違う生き物だし、人間の性質を犬や猫に当てはめてはいけないし
自分基準で考えず猫(や犬)がどういう生き物かということを知ること
その上でどうしてあげるのが一番いいのかを考えることの大切さを
身をもって感じた出来事でした。



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猫の『非認識性攻撃』

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恐怖の!?歯科治療遠征から一週間が経ち、ずいぶん日常が戻ってきましたが
手術当日直後の非常に困ったことの話を。


夜8時過ぎに家に着き、おちゃゆはキャリケースを出てケージに逃げこんだので、いつもより長い留守番で少なからずストレスがあったであろう男子チームと日課の夜の遊びタイムをたっぷり設けてストレス発散して満足してもらったあと、いつものようにけん坊をふたり部屋に入れドアを閉めました。(いつも寝るときはふたりきりにしているので。)

その後の様子をペットカメラで見ていると、私の気配がなくなった後にようやくおちゃゆがケージから出てきて、助けを求めるかのようにけん坊にしっぽを立てながら近づいていきました。



が、しかし、そんなおちゃゆを見て慰めるどころか、
ものすごい勢いで逃げるけん坊。 _| ̄|○



おちゃゆはめげずに何度かけん兄に近づいて行きますが、挙げ句の果てにはおちゃゆに向かって「シャーッ!」までお見舞いしてしまいました。。。




これはおそらく猫の『非認識性攻撃(Non-recognition Aggression、訳おかあはん)と言われるもので、病院や家の外などから帰ってきた同居猫のことを今まで通りの『仲間』だと認識できず、別の猫が家に入ってきたと勘違いして攻撃してしまう、という現象です。(仲良し猫のはずが、急にケンカを始めるというのは、転嫁攻撃と同じような感じ?)

超絶ビビリのけん坊の場合、多分最大の攻撃が『シャーッ』なので重篤なケンカには発展せず、ただただけん坊が「誰か知らにゃい猫がいる!!!」と怖がって逃げ回るという状態になっただけで、これが幸多だったらどえらいことになっていたのかと・・・。

この攻撃性については今のところ詳しいことはまだはっきりとは解明されていないようですが、主な原因とされることは下記の通り。

*病院のニオイ
 ・麻酔や点滴などの処置、器具やケージのニオイ
 ・病院に来ている他のペットのニオイ
 ・獣医師や病院スタッフなど知らない人間のニオイ

*病院に連れて行かれた猫から『恐怖フェロモン』が出ている(のかも)
*肛門腺や尿スプレーのニオイ


犬の嗅覚が優れていることはもちろん皆さん周知のことだと思いますが、猫も想像以上に「ニオイ」が大切な動物です。ニオイやフェロモンなど、人間にはわからないことが猫同士のコミュニケーションの手段であり、それが猫の『ことば』のひとつなのです。

私たち人間の目には見た目は同じでも、多分けん坊の目には病院から帰ったおちゃゆが今までのように清楚で可憐な『かわいい妹』ではなく、金髪で化粧も濃く派手な服装で香水やらタバコやらのよからぬニオイをぷんぷんさせたまるで別猫の『不良少女』みたいになっていたのかもしれません。

定期購読しているタフツ大学の猫専門紙(&サイト)catnipによると、色んな情報収集に同じ嗅覚を使う犬でもそのような(「病院から帰ったら病院のニオイで別犬に間違える」というような)ことはないそうで、猫特有のことなのだそうです。(これも前頭葉の大きさが関係あるのかも。)


おちゃゆを病院に連れていくにあたり、何か少しでも役に立つことがあればと思って買って読んでいた本。

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東京猫医療センター院長の服部先生の著書です。

これは飼い主というより、動物病院のスタッフ向けの本なのですが、猫の生態や行動、投薬の仕方など飼い主にももちろん有用な情報満載の本です。

この本にね、書いていたんですよ。

「動物病院に通院したり、入院したりしたときには、動物病院のにおい(犬や他の猫のにおい、また消毒薬のにおいなど)をつけて自宅に帰宅することになります。家に同居猫がいる場合には注意をしたほうがいいでしょう。」って。そして帰宅後24時間は別の部屋で過ごさせた方がいいって。(特にあまり仲が良くない猫同士の場合。)

おちゃゆの病院に行く前、読んでいたんですよ。へー、って思っていたんですよ。

でも、けん坊とおちゃゆは仲良しだから大丈夫よね~♪
帰ったらけん坊におちゃゆの面倒を見てもらうもんね~♪

って能天気に思っていました _| ̄|○



実際、ふたりの不妊&去勢手術のときは全然問題なかったし、去年ちびが通院していたときも病院から帰ったら幸多と漱石にものすごくニオイを嗅がれていたけど特に何にも問題なかったので、完全に対岸の火事だと思っていました。


でも、今回色んな負の要素が重なって、けん坊にとっておちゃゆが「全くの別猫」になる事態となってしまいました。

*出かける前のすったもんだで、恐怖で暴れまくる様子を見たけん坊&漱石もなぜかパニック状態。(そもそも、かーちゃん一族はみんな超繊細さんなのですよね・・・)

*おちゃゆのことで精いっぱいで他の子たちのことを構う余裕がなく、軽く声をかけて簡単にフォローしただけで出かけてしまった

*いつもいるはずのおかーちんが長い間いなくて、日課の夕方遊びもなく不安なまま長時間の留守番になった (多分けん坊はずーーーーっとおかーちんを何時間も呼び続けていたのかと・・・。)

*帰宅したおちゃゆがものすごい恐怖のフェロモンと病院のニオイをぷんぷんさせていた

*おちゃゆが口の中が痛くてグルーミングが出来ず、病院のニオイをなかなか取り去ることができなかった (ちびはいつも病院から帰ったら1時間ぐらいグルーミングして病院のニオイをぬぐい去っていました・・・)

*文太や他のにゃんずと違って、おちゃゆのストレスを受け止めて緩和してあげられる手段が飼い主である私にない



私が読んだ資料の中に、対策として「病院に行く前はできるだけストレスをかけないようにする」というのがあったのですが、双方ストレスかかりまくりにも程がある状態だったことが最大の原因かと・・・。



これは困った。


あのふたりに限ってとっくみあいのケンカになることはないけど、一番の問題はけん坊におちゃゆの慰め役になってもらう気満々でいたのに、それができないこと。

これ以上ない恐怖を味わわされた上に、この世で唯一の味方であるはずのけん兄に敬遠されて無視され逃げまくられ挙げ句に「シャー!」って威嚇されるなんて、おちゃゆがかわいそすぎる・・・。



というわけで、「けんちゃゆ仲直りプロジェクト」を遂行!

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時間をかけて、今は元通りの仲良しに戻っています (* ´ ▽ ` *)


詳しくはまた明日。




●参考文献●
*Non-Recognition Aggression (Tufts catnip)
*Feline Non-Recognition Aggression Veterinary Practice News
*How to Stop Cat Aggression After a Vet Visit the Spruce Pets
*Nonrecognition Aggression in Cats VetStreet
*Non-Recognition Aggression Syndrome in Cats goodpetparent.com
*How To Deal With Non-recognition Aggression in Cats theCatSite

猫の歯の生え変わり

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こないだのこの写真↓を見て
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「ん!?」と違和感があり・・・



拡大してみると
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やっぱりおかしい!



本猫をとっつかまえて、確認してみて・・・
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はい、確定。





何が変かお判りいただけますでしょうか?




こたえは・・・








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犬歯が2本ずつある!



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でした。




ここで、猫の歯の構造をおさらい。


猫の歯の模型はないので、下の写真は犬の歯ですが参考までに。
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犬の歯は全部で42本ですが(乳歯は28本)、
猫は下記の通り乳歯26本、永久歯30本です。
(詳しくは「犬と猫の歯の構造と役割」をご参照ください)


<乳歯>
上顎: (切歯3本、犬歯1本、前臼歯3本) x 左右2=14本
下顎: (切歯3本、犬歯1本、前臼歯2本) x 左右2=12本 の合計26本

<永久歯>
上顎: (切歯3本、犬歯1本、前臼歯3本、後臼歯1本) x 左右2=16本
下顎: (切歯3本、犬歯1本、前臼歯2本、後臼歯1本) x 左右2=14本 の合計30本

猫の場合、永久歯だけなのは後臼歯(一番奥の歯)4本ってことですね。


猫の乳歯が生えてくるのは下記の通り
切歯:生後2~3週間
犬歯:生後3~4週間
前臼歯:生後3~6週間

永久歯へ生え変わるのは下記の通り
切歯:生後3~4ヶ月
犬歯:生後4~5ヶ月
前臼歯:生後4~6ヶ月
後臼歯:生後4~5ヶ月


漱石は今5ヶ月半ぐらいなので、犬歯の生え変わりが遅めな感じですが
問題なのは、「乳歯と永久歯が2本共存してる!」ってことですよ。

これって抜歯が必要な「乳歯遺残」なのでは!?

と焦りまして。


色々調べてみると「猫を科学する」という本にあっさり答えが見つかりました。
以下、抜粋。

「生え替わる時、切歯と臼歯では乳歯と永久歯が共存することはなく、乳歯の下から永久歯がはえてくるので永久歯が生え始めると乳歯は順次抜け落ちていきます。しかし、犬歯では乳歯の前方に永久歯が生え、これらは2~3週間共存します。これは野生の名残と思われ、犬歯は捕食にも身を守る武器としても爪と並んで重要なので、永久歯が完全に生え、歯肉もしっかりするまで乳歯が抜け落ちないものと思われます。」

へぇ~!!!めっちゃ納得!!!


犬はそんなことはなくて、猫の切歯や臼歯と同じく、「永久歯において目に見える歯の長さが乳歯の眼に見える長さの1/2~2/3の位置になった時に乳歯が抜ける(『くわしい犬の病気大図典』より)ので、いつまでも乳歯が抜けずに二枚歯になってしまうと、抜歯が必要になります。


・・・ということをなまじ知っていたのでぎょっとしたのですが、
猫は犬歯の生え変わりのときに犬歯はしばらく二枚歯になるのが普通と知ってホッとしました。
(今まで、幸多もあゆちゃんもちびも全然気づかんかったわぁ!)

とはいえ、万が一乳歯がこのまま抜けないと猫とて抜歯がいると思うので
しばらく犬歯観察しておきたいと思います。
(万が一抜けなかったら来月去勢手術の予定なのでその時にやってもらうか。)





そんな人騒がせな(いや、私がひとりで焦ってただけですが)漱石、

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今日はこんなところで寝ていました。(おちゃゆのお気に入りのベッド)



猫の習性

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最近の朝の日課。

んふん
おかあはんの横のお気に入りの場所で毛づくろい。



隅々まで


丁寧に


にくきぅうめ~


もうすぐおわり



ぺろんちょ


触りましたね?




もぉーっ


また最初からにゃ!


意地でも届かせるっ


失礼しちゃうにゃ

おかあはんの触ったとこ、そんな必死でキレイにせんでもええやんか。
失礼しちゃうわ~。



・・・っていうこと、ないですか?




猫にとっての毛づくろいは、ほこりなどの汚れを取ってキレイにしたり
暑いときには冷却したり、毛並みを整えたり狩りの後に獲物のニオイを消したり
(ごはんの後に毛づくろいをするのはその名残と言われています)
自分のニオイをつけて安心するというような役割があります。

飼い主が撫でた後にすぐその場所をなめて毛づくろいしなおすというのは
所説あるようですが、アメリカの猫の行動専門家Pam Johnson-Bennettによると
これは自分のニオイをつけなおすとともに、飼い主のニオイも楽しむ行為だそうです。
(『Think like a cat: How to raise a Well-Adjusted Cat』 より)


でも、どう見ても迷惑そうなんやけどな~(^^;)



わざとやろ?
わかっちゃいるけどやめられないんだよね~(笑)



はー、めんどくさっ


そんなちび君、この週末びっくりの出来事が。


土曜日、何度か来ていただいている京大で猫の調査をされている
CAMP-NYANさんにまたご来訪いただき調査に参加させていただきました。

お客様ウェルカムの幸多は誰が来てもいつも挨拶に来るんですが
ちびはあゆみがいなくなってからますます人見知りが激しくなり
いつもチャイムが鳴るなり二階に駆け上がり、さらに小屋裏に隠れて
絶対に出てこないのです。

お客様が帰られて「もう大丈夫やでー」と声をかけに行くとようやく出てくる感じなんですが、
昨日はなぜか気づけば階段にちょこんと座っていて、「え?逃げてないやん!なんで?」
と、びっくり。

しかも、やさしく声をかけてもらったら近くに来てなでなでされとる!
飼い主、またまたびっくり!!

今まで誰が来てもそんなことなかったし、
何度か会っていて慣れているはずのうちの両親でもそんなことないのに
いつもと何が違うんや?この人たちは大丈夫オーラが出ていたのか?
はたまた、若いおねいさん好きなのか!?(笑)

そんな様子を不思議に思いつつカメラに収めるのをまた忘れたおかあはんですが
土曜日の様子はCAMPさんの活動日記に載せていただいております。

CAMP-NYANの皆さん、ありがとうございました~。



流血騒ぎ

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えー。私のことですが。


昨日の夕方、ウッドデッキに出ていた幸多が「う゛ーーー」と変な声を出したので
あー、野良ネコが来たなーと思って慌てて見てみると、案の定黒い野良ネコがいました。

外にはちびもいて、ふたりでその黒猫を見て固まっている様子。
これは放っておくとやばいね。と思い、だだだっと近寄って黒猫を追い払いました。

黒猫は私の姿を見るとすぐ逃げたんですが、
黒猫の姿が見えなくなると、今度は突然幸多とちびが発狂して取っ組み合いを始めました。

これは前に書いた「転嫁攻撃」で、いつものじゃれ合いなどではなく
放って置いたら今後関係が修復できなくなる恐れすらある深刻なものなので
一刻も早く引き離す必要があります。

かと言って、こんなときに引き離そうとして一方を抱き上げるなど飼い主が手を出すと
100%本気で噛まれて大怪我をするので、絶対に猫に触ってはダメ!

こういう場合の対処法は
●手を叩いたりそこらへんにあるものを叩いたりして大きな音を出してびっくりさせる
もしくは
●毛布やタオルを一方の猫にかけて動きをとめ、その間にもう一方の猫を逃げさせる
(二匹ともにかぶせると至近距離でロックすることになって余計パニックを起こさせるので
必ずどちらか一方にだけかけること。)
●二匹を引き離した後は、両方が落ち着いて普通になるまで別の部屋に隔離する
Starting from Scratch: How to Correct Behavior Problems in Your Adult Cat より。)



私の場合は、とっさに手を叩いてパンパン音を出し、
その音にびっくりした二匹が部屋の中に逃げ込み、とりあえず引き離すことに成功。

でも、まだ同じ部屋の中にいて見つめ合ってうなり合っていたので
お互いの姿を見えなくするためにそばにあった段ボールで
幸多とちびの間に壁を作り、視界を遮ってお互いの安全の確保をしました。

この騒ぎに世界のケーサツ@文太も「何事!?」と首を突っ込みかけていたので
慌てて文太を隣の部屋に放り込みドアを閉めておきました。
(正気を失っている猫たちの転嫁攻撃が文太に向かう可能性も十分にあり、
こんなときに猫たちが文太に攻撃すると後々もっと大変なことになりますからね・・・)


・・・と、ここまでは我ながら教科書通りの対応だったんですが
興奮冷めやらぬ幸多が姿の見えないちびにではなく、私の足に噛みついてきました。
(転嫁攻撃は同居猫だけでなく、他の動物や飼い主にも向けられます。)

こうなった時の猫はもうパニクって我を忘れているんです。
幸多のせいではなく、それはホルモンと脳の働きのなせる業なんです。

だから、こんなときに大声をあげて叱ったりして幸多を怖がらせると余計興奮させて逆効果なので
努めて冷静に静かに声を出し、噛まれて血だらけになりながら「こーちゃん。大丈夫。怖くないよ。」
と、ナウシカばりの対応。

すると、幸多が部屋の外に出てどこかに行ったので
これ幸いとちびのいるその部屋のドアを閉めて隔離し
私は文太を連れて洗面所へ。

幸多が入ってこれないように洗面所のドアを閉め、
噛まれて&引っ掻かれて血だらけになっている足を親の仇のように洗い流しました。


猫に噛まれたときには、とにかくできるだけ早く傷口を洗い流した後、消毒することが最重要!!
猫の口腔内にはパスツレラ菌など人間に感染症をもたらす菌がおり
放っておくと外科手術が必要なほど腫れあがることもあります。
自分の家の飼い猫だから大丈夫と軽く見てはいけません!!!

傷口をめくって血や膿をしぼりだして傷の奥の方まで流水できれいに洗い流し
(これがまたもんっのすっごい痛いんですが、これをしないと後々痛みが10倍になって返ってきます)
念のために外科、形成外科、整形外科などの外科系の病院へ。


私も昨日、外科・整形外科両方ある近所の診療所へ行ったんですが・・・

受付で猫に噛まれた旨を言うと整形外科へ通されました。
先生と先生の助手みたいな人?と看護師さんの3人がいて
自分ちの猫ですけど、外に野良ネコがいたのでパニクって噛まれました、
と簡単に状況を説明して傷だらけの足を見せると
「うわーーーー・・・・・」
と、三人が三人とも口をそろえて絶句&フリーズ。

噛まれた傷より引っ掻かれた傷の方が激しかったんですが、
そりゃ見た目結構やられてるけど、医者が驚くほど??と思いながら
処置を待っていると、しばらく絶句していた先生から出た言葉が
「薬いりますか?」







(゜Д゜) ハァ??







いや、そりゃいるでしょうよ!
てか、そりゃあんたが判断することでしょうよ!!



と、唖然としながら「お願いします。」とお答えしましたけど・・・。

40代後半ぐらい?の男の先生だったんですが、
あの先生、明らかに猫に噛まれた人診たことないよね~っという感じ。

「え?あの、消毒とかしてもらえないんですか?まぁ、一応家でキレイに洗い流しましたけど。」
と聞くと、「家でされてるんだったら大丈夫でしょう。」って看護師さんが。_| ̄|○

その後先生が「ま~、猫に噛まれたらたいへんなことになることもあるんですけどね。」
と言いかけたので、「はい。知ってます。実は初めてじゃないんで。だから慌てて来たんです。」
っていうと、にこっとしながら「ああ、そうですか。じゃ、抗生剤だしときますね~。」

って、おい!傷口の確認もせーへんのかい!!!
と、びっくりですよ。


猫に噛まれたとき、噛まれた傷自体は歯の大きさなので小さいんですが
犬歯がぐっさり刺さっているとものすごく深いところまで傷が到達していることもあり
そうなると皮膚の深いところに細菌が入ってしまい、重篤な症状が出ることもあるのです。

何を隠そう、私も実家の猫に腕を噛まれたとき、腕が2倍ぐらいの太さまで腫れあがり
じっとしているのも痛いぐらいだったので病院に行って診てもらうと、
傷の深さが2センチぐらいあって筋肉まで達していたそうで、
それから1週間、毎日抗生剤の点滴を受けに通院するハメになっていたのです。


その経験があったので、今回はすぐに洗い流したのが功を奏したのかあれほど痛くないし
見る限り傷も浅そうやし、まぁ大丈夫そうかな~とは思っていたんですが、
それにしても傷を見もせずに薬だけ出すぅ~??
っと、ものすごい不信感。

結局、遠目で傷を見て「うわーーー・・・」って言われて、
薬(抗生剤の飲み薬5日分)を処方してもらっただけで終了。



とりあえず、今日になってもそんなに腫れあがることもなく
痛みも普通の傷の痛さ程度でたいしたこともないし、大丈夫そうでよかったんですが、
これ、ダメな例ですからね~!
皆さんはもし猫に噛まれたら、ちゃんと診てもらってくださいね!!



で、猫たちですが、ちびはそんなに尾を引かずにすぐに落ち着きを取り戻していましたが
幸多はしばらく興奮が治まらずしっぽを膨らませてにゃーにゃー鳴きながらうろうろしていました。

私の顔を見てもしばらく警戒してタヌキみたいになっていたので
一定の距離を取って近くにそーーっと座り、
「こーちゃん、びっくりしたなぁ。もう大丈夫やで。怖くないよ。」
と静かに話しかけながらゆっくりまばたき。

顔や目をじっと見つめるのは威嚇行為になるのでNGですが(犬も同じ)
目を細めながらゆっくりとまばたきすると「大丈夫だよ。怖くないよ。」
というカーミングシグナルになります。

すると、すぐに落ち着きを取り戻ししっぽも元通りになって
私が座っている前でごろんと横になりました。
そーーーっと手を伸ばして指を鼻先に持って行くとくんくんニオイを嗅いでスリスリ。

ようやく元の幸多に戻り、無事仲直りもできました(^^)
実家のミユに噛まれたとき、この知識がなくてどうしていいのかわからず
仲直りが出来ないままサヨナラしてしまったんですよね・・・)


まったく


おかあはんたら。
こっちのセリフやわ!!



すよすよ~


とにもかくにも、猫たちと文太に何事もなく、怪我をしたのが私で本当によかったです(^^)



・・・て、昨日おとうはんに言うと
「誰も何もないのが一番ええんやで!!ヽ(`Д´)ノプンプン」
と、怒られちゃいました (∀`*ゞ)テヘッ


ちなみにウッドデッキはしばらく出入り禁止ですっ。


あと、昨日この流血騒ぎの前に別の記事を書きかけていたので
明日気が向いたら仕上げてアップしま~す。
(「気が向いたら」かよ!)