猫の歯の生え変わり
こないだのこの写真↓を見て
「ん!?」と違和感があり・・・
拡大してみると
やっぱりおかしい!
本猫をとっつかまえて、確認してみて・・・
はい、確定。
何が変かお判りいただけますでしょうか?
こたえは・・・
犬歯が2本ずつある!
でした。
ここで、猫の歯の構造をおさらい。
猫の歯の模型はないので、下の写真は犬の歯ですが参考までに。
犬の歯は全部で42本ですが(乳歯は28本)、
猫は下記の通り乳歯26本、永久歯30本です。
(詳しくは「犬と猫の歯の構造と役割」をご参照ください)
<乳歯>
上顎: (切歯3本、犬歯1本、前臼歯3本) x 左右2=14本
下顎: (切歯3本、犬歯1本、前臼歯2本) x 左右2=12本 の合計26本
<永久歯>
上顎: (切歯3本、犬歯1本、前臼歯3本、後臼歯1本) x 左右2=16本
下顎: (切歯3本、犬歯1本、前臼歯2本、後臼歯1本) x 左右2=14本 の合計30本
猫の場合、永久歯だけなのは後臼歯(一番奥の歯)4本ってことですね。
猫の乳歯が生えてくるのは下記の通り
切歯:生後2~3週間
犬歯:生後3~4週間
前臼歯:生後3~6週間
永久歯へ生え変わるのは下記の通り
切歯:生後3~4ヶ月
犬歯:生後4~5ヶ月
前臼歯:生後4~6ヶ月
後臼歯:生後4~5ヶ月
漱石は今5ヶ月半ぐらいなので、犬歯の生え変わりが遅めな感じですが
問題なのは、「乳歯と永久歯が2本共存してる!」ってことですよ。
これって抜歯が必要な「乳歯遺残」なのでは!?
と焦りまして。
色々調べてみると「猫を科学する」という本にあっさり答えが見つかりました。
以下、抜粋。
「生え替わる時、切歯と臼歯では乳歯と永久歯が共存することはなく、乳歯の下から永久歯がはえてくるので永久歯が生え始めると乳歯は順次抜け落ちていきます。しかし、犬歯では乳歯の前方に永久歯が生え、これらは2~3週間共存します。これは野生の名残と思われ、犬歯は捕食にも身を守る武器としても爪と並んで重要なので、永久歯が完全に生え、歯肉もしっかりするまで乳歯が抜け落ちないものと思われます。」
へぇ~!!!めっちゃ納得!!!
犬はそんなことはなくて、猫の切歯や臼歯と同じく、「永久歯において目に見える歯の長さが乳歯の眼に見える長さの1/2~2/3の位置になった時に乳歯が抜ける(『くわしい犬の病気大図典』より)ので、いつまでも乳歯が抜けずに二枚歯になってしまうと、抜歯が必要になります。
・・・ということをなまじ知っていたのでぎょっとしたのですが、
猫は犬歯の生え変わりのときに犬歯はしばらく二枚歯になるのが普通と知ってホッとしました。
(今まで、幸多もあゆちゃんもちびも全然気づかんかったわぁ!)
とはいえ、万が一乳歯がこのまま抜けないと猫とて抜歯がいると思うので
しばらく犬歯観察しておきたいと思います。
(万が一抜けなかったら来月去勢手術の予定なのでその時にやってもらうか。)
そんな人騒がせな(いや、私がひとりで焦ってただけですが)漱石、
今日はこんなところで寝ていました。(おちゃゆのお気に入りのベッド)