仲良しアゲイン
昨日の続きです。
歯科手術から帰宅した日、部屋に入ってふたりになるとおちゃゆがようやくケージから出てきたのですが、けん坊がおちゃゆのことを認識していなくて逃げ回っていました。
結局その日はけん坊はいつも通りこたつの中で寝て、おちゃゆはしばらく部屋をうろうろした後、ケージに入りました。
と思ったら、また出てきて部屋の中をうろうろ。そしてケージへ。
・・・というのをエンドレスで繰り返すおちゃゆ。(ケージに入った段階でもう寝たと思ったのでリアルタイムでは見ていなかったけど、後からペットカメラを確認して知りました。)
そりゃもう、「お百度参りか!」というぐらい部屋の端から端までエンドレスで歩き回っていて、おそらく極度のストレスで常同障害(同じ行動を病的に続けること。尻尾を追いかける、体の一部をずっとなめ続ける、とか動物園の動物が同じ場所を行ったり来たりしているのも常同障害の症状)が出ているんだろうなぁという感じ。
それを夜中2時過ぎまで繰り返してようやく寝たようで、翌日は鎮痛剤が切れて痛くなってきたのか?ほぼケージに引きこもっていました。
おちゃゆにしてあげられることは、しばらく構わずひとりにして放っておくこと。冷たく聞こえるかもしれませんが、落ち着く時間をあげることが何より大事なのです。
あと、少しでも安心できるようフェリウェイ(猫が落ち着くフェロモン)を部屋中にスプレーしておきました。
そして、男チームは。
「いつもと同じ」を繰り返すこと。
脳の前頭葉が人間に比べて10分の1しかない猫は、変化が苦手な生き物です。
だから『いつもと同じ』が何より安心するのです。
いつもの帰宅時の甘えん坊。
かーちゃん一族でない幸多は他の子に比べてストレスの器が大き目ですが
それでも翌日はおかあはんにべったりだったので、たっぷり甘えん坊サービス。
「いつもと同じ」遊びタイム。
楽しい時間を一緒に過ごす『プレイセラピー』は万能!!
色んな問題を解決するのに欠かせません。
いつもより多めに甘えています。
やだ、もぅ。あれだけ嫌がっていたお膝デビューじゃないー (*´~`*)
寝ちゃった~
ま、お膝に来てくれたのはこの日(病院に行った翌日)だけでしたけれども。
夜も遊ぶよ~!
と、「いつもと同じ」をこなしたのですが、それでもまだおちゃゆのことは知らんぷりのけん坊。
(ケンカはしないけど、ただただ近づかないようにしている感じ。)
つくづく猫は『姿かたち』じゃなくて『ニオイ』で相手を認識してるんやなぁ、
ということを思い知らされました。
そして、術後二日目。
前日ほぼ寝ていたおちゃゆが痛みが治まってきたのか
家の中を確認するようにあちこち動き回るようになりました。
けん坊のところに行くけど、当の本猫は全力で知らんぷり。
そして、三日目。
だいぶおちゃゆのニオイが戻ってきたのか、後ろからお尻のニオイを嗅いで
「あれ?こいつは・・・?」みたいな感じになってきました。
そこですかさず一緒におやつをあげてミラーリング効果を狙います。
いつもこうしていたのを思い出したかい?
そして、四日目には
いつも通りの仲良し兄妹に戻りましたとさ。
めでたし、めでたし♪
病院から帰って突然ケンカをするようになったというような場合、同居猫を嫌いになったわけではなく、病院から帰って怖いニオイのしているのは別猫だと勘違いしているから起こるということをまずは知っておくことが何よりも大事です。
そして、病院から帰宅したときは双方様子を確認すること。
少しでもケンカになりそうな気配があれば、最低一日は隔離すること。
無理やり仲良くさせようとしないこと。
超絶ビビりのけん坊の場合は、相手がたとえ本当に知らない猫であってもケンカをしかけるということはおそらく絶対にない(ただただ逃げ回る)のですが、縄張り意識の強い幸多だったら本気で攻撃をしかけてもおかしくないシチュエーションだったと思います。
転嫁攻撃と同じく、この状態になってケンカをさせてしまうと最悪後々一緒に住めないぐらいの状態になってしまいかねないので、最初が肝心!
「ペットは家族です!」
ということには全く同意ですが、猫は猫。犬は犬。
人間とは違う生き物だし、人間の性質を犬や猫に当てはめてはいけないし
自分基準で考えず猫(や犬)がどういう生き物かということを知ること
その上でどうしてあげるのが一番いいのかを考えることの大切さを
身をもって感じた出来事でした。